■建築写真の基本

建築写真は大きく分けて外観写真と内観写真がありますが、どちらにも共通して言えることが、水平垂直をきっちりと合わせて撮る方が、建築物をより美しく見せることが出来ます。
勿論、意図的に斜めから撮ることはありますが、その場合でも極力、水平ラインを合わせ、垂直ラインも基準となる柱や壁を垂直にすると、綺麗な写真になります。
また、外観写真の場合、普通に建築物の全体を撮影しようとすると、建築物の情報が細く歪んでしまいます。
その為に、通常は脚立等に登り建築物の出来るだけ中心から撮影したり、建築用のシフトレンズを使用したり、撮影後に画像修正で歪みを整えたりといった工夫が必要になってきます。

(撮影例)1枚目…普通に撮影 2枚目…歪みを抑えて撮影

■広く撮る(横の広がり)
どの写真が一番室内の様子が伝わりますか?

・iPhoneとほぼ同じ画角(焦点距離約29mm) 一般的なスマートフォンだと、このような写りになります。

・一般的なコンパクトデジタルカメラの広角側の画角(焦点距離24mm)スマートフォンに比べると部屋の様子が広く写りますが、まだまだ狭く感じてます。

・超広角レンズの画角(焦点距離15mm) かなり部屋の中が広々と撮影可能です。
更に広角レンズでの撮影も可能ですが、画質が悪くなる傾向にあるため、通常は15mmでの撮影に留めています。


■広く撮る(奥の広がり)

どれも場所から撮影しているとは思えないほど奥行きが違って見えます。専用の機材(レンズ)でないと撮影出来ない世界です。

・スマートフォンの画角(焦点距離29mm)

・コンパクトデジタルカメラの画角(焦点距離24mm)

・超広角レンズの画角(焦点距離15mm)

■明るく撮る
室内を明るく撮るには、出来るだけ明るいレンズで、出来るだけシャッタースピードを遅くして、出来るだけISO感度を上げれば撮影可能です。
理屈が分かったとして、果たして室内が明るく撮れていればそれで良いのでしょうか?
折角、窓の外の景色が売りなのに、見えなくなっては台無しです。
1枚目は室内は明るく撮れてますが、窓の外が白くなり(白飛びと言います)、景色がよく分かりません。
このような写真、実はよく見かけます。
手入れの行き届いた綺麗な庭園が売りのはずの寺社仏閣、オーシャンビューが売りのはずのホテルの窓の外が真っ白に等々。
2枚目のように全体を暗く撮れば窓の外の景色はばっちりになりますが、室内が暗くなり過ぎます。
室内も明るく、窓の外の景色も分かるように撮影したのが3枚目です。
水平垂直を意識して、広角レンズで室内を広く撮り…までは出来ていても、明暗差があるような室内でもきっちり意識して撮影してくれるカメラマンを選んで頂けると間違いないかと思います。

(1)室内は明るいが窓の外が明かる過ぎる

(2)窓の外はよく分かるが室内が暗過ぎる

(3)部屋の明るさは(1)のままに、窓の外の景色が分かるように撮影